スケッチブックの綴じの向きについてこだわってみる【長辺綴じ・短辺綴じ】

スケッチブックを買うとき、サイズや紙質、紙の色や使う画材で選んでいきますよね。
あとは値段でしょうか。

最近、もうひとつ私のこだわりポイントができました。
それは、「綴じの向き」です。
これ、実際に使ってから気づきがちなんですよね…

長辺綴じと短辺綴じ

スケッチブックに限らず、本やノート、さらにはカレンダーなど、紙を綴ったもの=いわゆる冊子ものには、「長辺綴じ」と「短辺綴じ」があります。

本やノートはほぼ長辺綴じですが、絵本の場合は短辺綴じの方が多いです。
カレンダーやレポートは短辺綴じが多いですね。
手帳は長辺綴じがほとんどだけれど、アドレス帳(今や店頭でもあまり見かけなくなりましたが…)は短辺綴じ。

どうやら、使い道や利便性、開いた時のビジュアルで綴じの向きは違うようです。
パラパラ次々とめくりたいものには、短辺綴じが使われているように思われます。
長辺綴じは、短辺綴じよりは汎用性が高そうな感じです。また、綴じられた部分が長いため、丈夫で持ち歩きや保存に耐えられる作りになっていますね。

「本型」「蝶型」という呼び方も

長辺綴じを「本型」 短辺綴じを「蝶型」とあらわすこともあります。

スケッチブックにも長辺綴じと短辺綴じがある

ふだん何気なく使っているスケッチブックにも、長辺綴じと短辺綴じがあるのはご存知でしょうか?
スケッチブックを製造している画材メーカーのウェブサイトを見てみました。

大きなサイズは長辺綴じがほとんど、しかし、小さなサイズは短辺綴じをメインに、長辺綴じもありと、バラエティ豊かな品揃えの印象です。
大きなサイズが長辺綴じなのは何となくわかりますよね。
F10(530×455mm)なんてサイズの短辺綴じなんて、いかにも扱いにくそうですし、製本がすぐに歪んでしまいそうです。

短辺綴じのサイズ展開はどのあたりから?

短辺綴じがラインナップされはじめるのは、
クロッキー用紙のように薄い紙の場合、
パッドタイプならB3(510×360mm)、リングタイプの場合、B4(364×257mm)あたりから。
また、木炭紙は650×550mm(木炭紙判というそうです。わたしは木炭デッサンやったことないのでよくわからないのですが)という大きなサイズでも、短辺綴じです。

一方、画用紙や水彩用紙のような厚手の紙の場合、
パッドタイプならF6(410×318mm)、リングタイプの場合、F3(273×220mm)あたりが境界線のようです。

長辺綴じと短辺綴じ、使い分けは?

綴じの方向が混在しているA4〜SM前後のサイズが、使い分けを考えたくなるサイズですね。
ちょうど持ち運びしやすく、かつ小さすぎないサイズです。

私の場合は、こんな風に使い分けています。

屋内でじっくり描くとき、色鉛筆など時間をかけて描く画材を使うとき
長辺綴じ(本型)
出先や屋外で持ち歩いて描くとき、短時間でさっと描きたいとき
短辺綴じ(蝶型)

短辺綴じを使う場合

基本的には保存性が高いこともあり、長辺綴じを使うのですが、出歩いて描く場合は圧倒的に短辺綴じが便利だと思います。
短辺綴じは綴じている方を上に向けて使うことが多いと思いますが、この使い方は横に広がらず、さっと広げて場所をとらないのです。
特に動物など動くものを描く場合、紙をめくる時間さえ惜しいものです。そんなとき、下から上へめくり上げ、きちんと折りたたまなくても続きを描ける短辺綴じは圧倒的に有利!
狭い場所でも、肘をそれほど動かさずに開いたり綴じたりできるのもいいですね。

また、屋外で描くものといえば風景もそのうちに含まれますよね。
風景は横に展開して描きたいケースが多いです。
そんなとき、短辺綴じのスケッチブックなら、横に回転して開き、両面(見開き)を使えばパノラマで描くことができます。

屋内でも大活躍の短辺綴じ

これは完全に主観なのですが、短辺綴じのスケッチブックはなんとなく気軽に描きやすいイメージがあります。
絵は描けば描くほどうまくなると言われているのに、気負ってしまって紙に向かっても手が止まってしまうということはありませんか?
私もこれ、結構あるのです…

短辺綴じのスケッチブックのメモ帳のようないでたちは、そんな緊張感を軽く取り払ってくれる気がします。
とりあえずちょっとラクガキしてみようかな?という気分にしてくれる綴じ方なんです。
一旦とりかかってしまえば楽しいお絵かき。
道具一つで気軽になれるのなら、使わない手はないですよね。

まとめ

なんだか短辺綴じのすすめになってしまいましたが、実際にところ長辺綴じと短辺綴じは、同じくらいの割合で使っています。
目的や気分、どのくらい保存に重きを置くかで使い分けた方がいい、というのが私の考えです。

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